君は君のままでいて
次に刺激を受けちゃったら、ホントに此処が何処で、何をしてなきゃいけないのか忘れてしまいそう。


コクリ、と飲み込んだ自分の唾液ですら甘く感じてしまって、僕は緑風の腕に身体を預けてしまいそうになる。


もう、此処がどこだっていい。


このまま甘い誘惑に流されてしまいたい。


そんな考えに取り付かれてしまった陥落寸前の僕の理性が、呆れたようなお義母さんの声を捕えた。


「独りもんの前で、なーにをアッツアツな新婚みたいな真似してくれるかなあ。
まったく美樹ちゃんもみぃちゃんも、ヒドイなあ。」


その声に、溶けだしかかっていた僕の意識がフッと戻ってきた。
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