『花、愛でる人』
「俺の気持ち」
蓮がしゃがみ込んだ作っていたもの。
……白詰草の花冠だった。
「……『俺を想ってください』」
ふわっと笑って囁く蓮に、やっぱり頬が真っ赤になっていく。
……そんなの、ずっと答えは決まってる。
「……わたしの答え」
向かい合って座っていた蓮にここぞとばかりになずなを渡し、その体にギュッと飛びつく。
「『あなたに全てを捧げます』」
来年も再来年もずっと……。
変わらず花が咲き続ける限り、わたしたちの想いも続いていきますように……。
-Fin-
