FAKE‐LAKE
「すごーい! 妖精だって!」

興奮気味な末っ子リルに、二番目の妹ティラが呆れたように言う。

「いるわけないじゃん、そんなの。作り話、作り話」

もう、お姉ちゃんきらい、とリルは頬を膨らます。

「リルはお伽話好きだもんねぇ」

と笑うのはニールのすぐ下の妹レナ。姉二人に夢を否定されたリルはニールに縋り付いた。

「ね、お兄ちゃんは信じてるでしょ?」

リルにうるうるした目で見上げられ、ニールは答えに困った。

正直、いるわけないと思う。思うけど。

「うん、いるかもしれないね」

末っ子の目力に負けた。つい、リルの事は甘やかしてしまう。

「ほらね、お兄ちゃんはリルの味方だもん」

笑う二人の姉に向かって威張るリル。しかしお兄ちゃんが味方じゃねぇとあっさり笑いとばされた。

「リル、続き読むよ?」

姉二人にからかわれて泣きそうな末っ子を膝に載せ、ニールは続きを読んだ。


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