FAKE‐LAKE
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 来週から、実験が始まる。セティは机に向かい、黙々と何やら紙に書き付けていた。
 博士とF基地でレイの研究をする日、その場に国家警察を踏み込ませる事になっている。
 アンジェを、そしてレイをどのタイミングでどう助け出すか。下手をすれば博士を逮捕出来ない。その逆に、レイとアンジェを証拠として警察に捕られたらもう手出しは出来ない。
 助け出した後の事は考えてある。教授も手助けを快諾してくれた。要はいつどうやって二人を助け出すかだ。
 良い案が浮かばず、セティは頭を抱えて考えて考えて考えた。
 そしてふと思い出したのは、黒猫に似た彼。
「……アツキ」
 そうだ。どんなセキュリティもくぐり抜ける天才がいた。
 アツキにレイを盗みだしてもらえれば、何とかなるかもしれない。アンジェはその前に何とかして逃げ出してもらう。何ならアンジェもアツキに盗みだしてもらうか。
 結論が出るより先に、セティはアツキの部屋に向かっていた。
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