FAKE‐LAKE
「いや、おれもそこまでは覚えてない」

でも、とニールは続ける。

「新聞屋に知り合いがいるから聞いてみる」

なるべく早くお願い、とアンジェはニールに頼んだ。何か掴めるかもしれない。博士に繋がる何かを。

「しっかし、薬の事といい連れ去り方といい、めちゃくちゃいやらしいやり方だよな。これで記事もそいつらの仕業なら絶対スパイが入り込んでたんだぜ」

「僕もそう思う。博士ならやりかねないよ」

アンジェは短く間を置いて言った。

「ニールがばらす訳ないと思うから」

「あったりまえだろ」

胸を張り、ニールは真剣過ぎるほどの真剣さを込めて答えた。

「おれは友達を裏切る位なら殺されたほうがましだからな」

「カッコイイねニール」

アンジェは微笑んだ。その表情に疑いの色が無いことに、ニールは心底ほっとした。

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