FAKE‐LAKE
 とうとう実験が始まるのか。
 レイはガラスの向こうを眺めた。いかにも研究室といった風景に溜息をつく。
 今も博士に従う気はない。実験に協力する気もない。僕は絶対に兵器になんかならない。
 ああ、僕は最後どんな風に殺されるのかな。道具らしく薬で殺処分? それとも拷問に遭わされてとかかな。
 自分の最期を他人事のように考えているのが可笑しくなってきて、レイは寂し気に笑った。
「特殊能力……か」
 ふと、レイは両手を見つめた。お気に入りのコップを壊した時の事を思い出す。
 瞬きし、目の前のガラスを見つめた。縦に伸びた自分の顔が映っている。
 もし。もし、あのおかしな力が自分でコントロール出来るものなら、今目の前にあるガラスを壊す事が出来るだろうか。
 痺れていない両手でガラスに触れ、物は試しとレイは手に意識を集中させた。

 ワ レ ロ ――
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