FAKE‐LAKE
「アンジェ」

ぼやけた視界に映った教授の姿にほっとしたアンジェは、目をつぶり囁くように言う。

「ありが……と、」

おとうさん。

教授は涙を堪えられなくなり嗚咽した。一晩中アンジェに付き添い、後悔し続ける。

どうして自分はこんな研究に手を貸してしまったのだろう、と――




「なるほどね」

教授の話を腕組みしながら聞いていたニールはただ一言そう言った。

「ま、だいたいの話はわかりました。で、教授さんはこの先どうするつもり?」

ニールにそう尋ねられて教授は少したじろいだ。この先、自分はどうしたらいいのだろう。

「とりあえず助けたから、はいさよならする予定?」

明らかに刺のある口調。考えこんでなかなか答えない教授にニールは言葉を続けた。


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