FAKE‐LAKE
「レイ!」

眠っていたはずのレイはいつの間にか立ち上がっていた。ぺたり、と両手を扉につけている。

「レイ、一体何……」

次第に青白く光り始める小さな手を見てアツキは言葉を失った。レイの真剣な表情が両手の光に照らされる。

「な、何だ、あれ……?」

ピシ、と氷にひびが入るような音がして扉に稲妻のような光が走る。

「う、嘘だろ……?」

アツキとシアナは驚いて目の前の光景を見つめていた。

レイの手を中心にして分厚いガラスを縦横無尽に走る光と亀裂。

「特殊、能力」

呻くようにアツキが呟く。

レイは目をつぶり、両手にありったけの力を込めた。

バリ、と扉全体に眩しい光が走り、大きな音を立ててガラスの扉は粉々に砕けた。

「にげる、みんな」

唖然としているシアナとアツキを振り返り、レイは片言で言う。


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