FAKE‐LAKE

 ◇ ◇ ◇


「なるほどね……」
 セティは博士から渡された今までの研究結果に目を通しながら呟いた。
「まだ諦めてはいない訳か……」



「“R”以前の研究結果だ」
 大量の資料をテーブルに置き、博士は椅子に深く腰掛けた。
「良いのですか、そのような貴重な資料を見せて頂いて」
「ああ、君はかつてない優秀な助手だからね。今後共に研究してもらうにあたって、今までの結果も知っておいてもらおうとまとめておいた」
 感動した面持ちで資料を開くセティを、フロスト博士は満足気に眺めた。
 資料は全部で十八冊あり、アルファベット順にきちんと並んでいる。内容が専門的である上に独自の暗号を交えて書かれており、博士と暗号の読み方を教えてもらった者以外何が書かれているのか全く理解できないだろう。
 Aから順にぱらぱらとめくるうち、セティはある事に気が付いた。
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