FAKE‐LAKE
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「アンジェ!」
 目を開けると、今にも泣きそうな顔をしたレイが見えた。
 ああ、よかった。あのまま熱でどうにかなるかと少し不安だった。アンジェは安堵して深い息をつく。
「よかった、アンジェ死んじゃうかと思った」
 レイに支えてもらい、アンジェはゆっくり体を起こした。頭痛は軽くなり、視界もはっきりしている。
「三日も熱がひかなくて、もう駄目かと思った……」
 アンジェは額から落ちたタオルを手に取った。窓辺に何枚かのタオルが干してある。きっと何度も変えてくれたのだろう。レイの優しさに温かいものを感じた。
「看病してくれたんだね。ありがとう、レイ」
 アンジェの三日ぶりの笑顔に、泣きそうだったレイは本当に泣き出した。
「こ、怖かった。アンジェもう目を覚まさないんじゃないかって」
 黄緑色の瞳からぽろぽろと零れる涙に、記憶の中の少年――幼い頃の自分の泣き顔がだぶる。
「ごめんね」
 おじさんがしてくれたように、そっと頬の涙を拭うと、レイは本当によかったとアンジェに抱きついた。
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