あなたは執事
今日も害虫たちの視線が
うるさい
生ごみにたかるように私を見ていく
こんな低級な塵と一緒にいるのは
情けない・・・



キーンコーンカーーンコーン・・・




登校終了のチャイムが鳴り
一斉に机に着く
そして、先生が入ってくる



私的に見てコイツはヅラだ


今日は少しずれてるぞ
ハゲ




すぐに始まる1時間目
私は特別だから
当てられる心配はない



「エノク、暇だ、何かしろ」



私の無理な申し立てにも笑顔で答える



「では、歌でも歌って差し上げましょうか?」



少ない朝食が口から出るところだった
エノクの歌は生まれたばかりの赤ん坊が
また天に召されるくらい酷いものだ
前一度歌わせたが
それから一週間は寝ることができなかった



「やめろ・・・馬鹿者」



もう何もすることがないじゃないか・・・










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