時間屋
「空雅、実はな。本日付けで、新たな時間屋志願者を採用したんだ」
「あ、そうなんですか」
別に珍しいことじゃないから、俺は驚かなかった。
…次の言葉を聞くまでは。
「そこで、空雅に上司になって欲しいんだ」
「………は!?」
上司?俺が?
「頼むぞ、No.1!」
…有無を言わさない気迫が、じわじわと伝わってくる。
「ちょ…マジですか?」
「相手からの直々の指名だしなぁ」
指名?
ますますわけがわからない。
「この奥にいるぞ。さ、さっそく顔合わせだ」
華子さんに無理やり促され、社長室に入る。
そこにいたのは…
「よろしく、空雅くん!」
「………はぁ!?」
窓から差し込む光が、胸のペンダントを照らす。
…どうやら雨は、やみそうだ。