僕らがめぐり逢うために。〜幼なじみの恋〜Ver.2
「彼氏に遠慮して、友達交流を変えるなんてさ…ムリしてんじゃないかと思って。」

「…んー。そーだよね。でも、今はムリする!」

「え!?」

「先輩にとって、大会を控えた大切な時期だから。」

「あ…」

「高校生活最後の…野球にかけてる先輩に、心配かけたくないの!」

「そう、だな…(弟の夢、俺らじゃ誰も、叶えられるヤツいねーもんなぁ)アレ?」


そして、ひとつ気になることを見つけた。



そんな二人が話してる様子を、
少し離れた所で見かけた碧人も、
そのあと、
練習中に、あることに気付く。


(この曲、確かにイイ唄だけど…コレって、トクの気持ちじゃねーのか?)


ボーカルとして、歌詞に気持ちを込めれば込めるほど、
この曲を選んだトクの想いが伝わってくるようで仕方がなかった。


(この“君”って、波多野のことなのかな?)


そう思うと、なんで自分がソレを唄わなきゃならないのか、苛立ってしまいそうになる。


そう、何でもないように見せて、
実は、穏やかではない碧人だった。



野球部の予選試合が始まると、
光一も、道具運びに忙しくなった。


これが最後、今度こそ最後と思いながら、何回戦か勝ち進む野球部に、学校中が興奮していた。
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