恋 理~renri~
恋 理


貴方の熱に溶かされて、貴方を愛して見えたモノが心を強くしてくれて。



ようやく紐とけた先に見えたモノは、そのすべてに“愛”が隠されていたから。



ソレを受け入れられた今の私なら、少しは母の気持ちが理解出来る気がするの――…




それから2ヶ月後・・・




「どういう事よ、これは…?」


「い、いえ…、あのですね…」


眉根を寄せただけで怯える姿に、なおさらフラストレーションが溜まる私。



「あのね、言い訳なんて聞きたくないわ。

即・リカバーするのが社会人の道義でしょ!」


「ま、真咲さん…、今日くらい…」


「はぁ?関係無いわよ、早く相手先へTELしなさい!」


「わ、分かりました…!」


出口を指差して強く言い切れば、コクコク頷いて一目散に退散して行った。




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