恋 理~renri~
「確かにね、一時は私もそっち側に身を置いてた人間だし。
アンタの言うことも、ソレなりに分かるわよ?」
弾丸トーク炸裂の泉だけれど、きちんと私の言い分にも耳を傾けて。
ソレなりに同意しながら、うんうんと相槌を入れて呟いている。
きっとこんなトコが、男性を惹きつけて止まないんだろう…。
「でしょ?だから私はね」
「アンタは 極上ランクのオトコを探しなさい!」
前言撤回したくなるほど、素早く次のお告げを齎されてしまった。
「はぁ?極上のランクのオトコ…?」
意味不明な迷言に、思わず復唱してしまうのは致し方ないでしょう。
「だって今まで同レベルのオトコさえ、アンタは持て余していたし。
いっそ極上のオトコを見つけ出さなきゃ、この先もずーっと独り身よ?」
捲くし立てるような言い方は、いつもながらに唖然とさせられる。
「あのね、だから私は…」
「良い訳ないでしょ!」
また有無も言わせず、発言権ナシですか…?
「とにかく!オトコをヒト括りに見るのは絶対ダメよ。
いいわね、真咲…?」
「…ハイ・・・」
今日からの彼氏に昇格した人…、こんな風に脅された筈だ…。
何だか今の自分と重なって、とてもお気の毒な気がしてしまった。