【BL】愛のカタチ


「佐伯君も神崎君も…、そういうのは二人きりでやってほしいんだけどな?」

理事長の声。
って、普通に存在忘れてたよ…。

「その顔は存在を忘れてました。って顔だな?」

俺だってぐれるぞ?と、冗談のようで、本気っぽい。

「ごめんなさい…」

ペコッと頭を下げる。

「謝るよりも…理事長室に来てもらっていいかな?」

ただでさえ遅れてきたのに、翔と話してた関係で予定の時間はかなりオーバー。
理事長、本当申し訳ない。

「じゃあ翔。ここまで案内してくれてありがと…」

そう言って、理事長の方へ向かう。

「帰りも迎えにくるから…連絡して?」

渡されたのは、名前やアドレスの書かれた名刺だった。
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