クラスの王子様
4月
優希は校門の前で立ち止まった。
入学式の一週間前に転入ということもあって辺りは男ばかり。周りも女子の制服を見てヒソヒソと話している声が聞こえる。

「本当に来てよかったのかなぁ...」

優希が少しため息をつき歩み出すとさっきまで話していた男子たちがスッと静かになったのがわかった。気にせず歩き出すと車のブレーキ音が何台か聞こえた。

立ち止まり後ろを振り返ると車の扉が開きひいらぎ高校の制服を来た少年たちが出てきた。
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