LAST contract【吸血鬼物語最終章】

LAST contract -mark 10- 葵目線




目眩がするようになって10日弱‥。

僕の身体は、そろそろピークを迎えている様だった。

足が麻痺しているように軽い様で、重たい様で。
視界は水の中にいるように、ゆらゆらと揺らいでいた。
これは、相当ヤバい感じ。

「おい、今日の世界史の授業の分、ノート見せてくれねぇか?」

寝てたから分かんねぇんだよ。
と言いながら、人の了承を得る事無く、先輩は僕の鞄を探った。

「‥まだ何にも言ってないんだけど」
「お、あったあった」

だから、まだ何にも言ってないんですけどっ!!
先輩は僕の前でノートをペラペラとめくり、目的の場所を開くと‥‥



固まった。



「‥‥おい、何だよコレ」

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