いとしいひと
「こっち!!」
連れてかれるのは、お店と隣接してる橋口さんの家のドア。
「直志〜?
部屋連れ込んで襲うなよ〜!」
おそ……!?
「だー!もう黙れっ!
変な事言ってんな!!」
********
「あの……?」
ここはおそらく、橋口さんの部屋…
どうして??
なんで???
だって、橋口さんの部屋だよ!?
あたしなんか部屋に入れていいの…?
橋口さんも立ったり座ったりそわそわしてる。
「橋口さん?」
「はい!」
え……?
“はい”って…(笑)
あれ………??
「まっか……?」
橋口さんの顔がものすごく赤いような……?
「え!?!?」
思わずそう声に出したら、橋口さんは慌てて顔を隠した。
な、何!?
どうしたの!?
「どこか具合悪いんですか…?」
だって、あまりにも様子がおかしい…
あたしは橋口さんの近くまで行った。