いとしいひと


「じゃ…行こっか」


差し延べられた手。


真っ赤な橋口さんとあたし。


あたし達は手を繋いで歩き出した。





コンプレックスの塊だったあたしの心は


嘘みたいに軽くって。



すべては全部…


橋口さんと出逢えたから。




橋口さんが、“愛しい”って気持ちが初めて解ったって言ってくれたように



あたしも………


あなたに逢えて



初めて



愛しいって気持ちを知りました。





いつも側にいてね。


あたしの




愛しい人………














END

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