恋するOL!戦うOL!
聞かなければよかったのかもしれない。


いや・・・もう少し早くに聞くべきだったんだ。

別れてしまったのに・・・


「一也と別れたのなら今の恋愛を大切にした方がいいと思うけど・・・。」

薫子先輩が言った。



まるで・・私の心を見透かしてるみたいだった。


高槻さんと一也で揺れてる心。



高槻さんにはあれから電話が通じない。

だから余計に不安。


「心配かけてすみません。」

「うんん、いいけど、今の話しで一也と別れたこと後悔し始めてるなら・・・

話さない方がよかったかなって思うけど・・・。」


そう・・・薫子先輩が心配してるとおりなんだ。


「大丈夫です。高槻さんいい人だし上手くやっていけると思うんです。」


いい人?上手くやっていける?

自分の口から出た言葉に直ぐに疑問を感じた。

薫子先輩もそんな表情をしていた。



「なら・・・いいけど・・・

私でよかったらいつでも相談にのるから・・・」


「ありがとうございます。」


最後は薫子先輩に努めて明るく礼を言ってその場を後にしたのだが・・・

そんなに簡単に事は運ぶはずが無かった。


高槻さんとの恋愛を大切に・・・

簡単そうで・・・

でも・・・

一度狂い始めたら・・・

元には戻らないのだと・・・


電話も通じないのだから帰りに高槻さんが居るわけも無い。

家に帰ってからも電話を掛け続けたけれど全く通じることは無かった。

不安が・・・募る


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