Happy garden.【短編】

     *


誠司さんの黒い車に乗って、5分ほどで、24時間営業のスーパーについた。


ショッピングセンターとは違い、食品と少しの日用品が置いているスーパーだ。


「何にしようかな」


入ってすぐの野菜売り場でつぶやく。


食の好みの知らない人に作るんだと思うと、迷ってしまう。


誠司さんに尋ねても、気をつかってか、なんでもいいと言われてしまい、なおさらだ。


ふと、正月料理に使う金時人参が目にはいり、昨日の誠司さんを思い出した。


おせちを食べながら寂しそうに笑ったあの顔だ。


彼が食べたがっていた『故郷の味』。


それを作ってみたい。



「ねえ、誠司さんの実家のお雑煮ってどういうものだったの?」


物珍しそうに野菜を見る彼の袖を引っ張り、見上げた。


「お雑煮? うちは白味噌やで。丸もちと大根、里芋、人参が入ってるねん」

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