Happy garden.【短編】
「白味噌?」
お雑煮と言えばすましのイメージしかなくて、家ごとの違いなんて具や餅を焼くかどうかの違いくらいだと思っていたわたしは驚いて高い声を出した。
「地方によって違うんだね。うちはすましだよ」
「大阪でもすましやっていう家もあるみたいなんやけどな、うちは昔っから白味噌やな。白味噌がまろやかでうまいねん」
「そうなんだ」
お雑煮はもちろん、味噌汁も白味噌では作ったことないけど、できるかな。
あごに手をそえて、考える。
普通の味噌汁の要領で作れば、なんとかなるかな。
よし、と心に決めると、大根、里芋、金時人参を選んで、カゴに入れた。
「もしかして、雑煮を作ってくれるんか?」
野菜で検討のついたようで、今度は誠司さんが驚いた声を出した。
「せっかくお正月なんだから、お雑煮も食べたいでしょ? ただし、関西風なんて作ったことないから、味は保障しないけどね」
にっこり笑いかけると、味噌売り場へと足を向けた。
たくさんの味噌の中から、白味噌を手に取る。