制服姫
颯大は一人、こちらに近付いて来る。
恵美達3人は気付いてないみたいだけど、私の隣りにいた咲希は、私が後ろをじっと見つめていたせいか、颯大の存在に気付いた。

咲希は気付いた途端に嫌な顔をして、おもむろに恵美達の肩を叩く。

「恵美!後ろっ!」

「えっ?」

3人も振り向き、颯大の姿を確認する。
そして顔を赤くして騒ぎ出した。

「多分さっきのこと謝りたいんじゃない?私とハナ、向こう行ってるから、話してきなよ!」

咲希は恵美達の返事も聞かず、私の手を引いてその場から走って行く。

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