制服姫
「暗いね…。」

「…まあ、夜だし。」

懐中電灯の明かりだけが頼りだった。
しかも後ろに誰もいないとなると、さすがにちょっと怖い。

だけど今はそんなこと言ってる場合じゃない。

しばらく無言で歩いて、近くに誰もいないとわかると、西原くんは小さな声で話し出した。

「…わかったんだよ。出発前に感じた変な感じ…。」

「…私も…何となく…。」

「…クラスが…おかしいと思うんだ。
神田は人気者だろ。他人とあんま関わらない俺でもわかるよ。
でも…神田は変だろ。制服を脱がない。」

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