【長編】Love Step~冷血生徒会長×天然娘の恋愛初心者ステップアップストーリー~
響先輩の歩みが不意に遅くなった。急に距離が縮まって思わずぶつかりそうになる。

驚いて見上げると響先輩は、眉を潜め不機嫌そうに廊下の先を見ていた。
龍也先輩もそうだけど、この3人はビケトリ(美形トリオ)と言われるだけあって本当に顔が整っている。
短い金髪にグレーの瞳の響先輩が機嫌の悪い顔をしているだけで、その場が凍りつくほどの緊張感が走る。
綺麗な顔している人が怒ると、本当に怖いんだよね。

そう思っていると、響先輩があたしを庇うように前に立ちはだかった。
まるであたしを何かから護るように。
そう、あたしの視界をさえぎるように

響先輩に気を取られていたからすぐにはわからなかった。


廊下の先に浦崎先輩と金森先輩があたしたちを見つめていた事に…。



まだ、あたしの心の傷は血を流している状態だった…。
響先輩があたしを庇ってくれても、襲ってくる恐怖までは防げなかった。

身体が震え出して、目の前が歪み始める。

急激な不安に襲われて呼吸が荒くなる。

心臓が耳障りなくらいバクバクと鳴って激しい目眩と嘔吐が襲ってくる。


こわい…。


いや…。


助けて…






助けて…龍也先輩…。







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