【長編】Love Step~冷血生徒会長×天然娘の恋愛初心者ステップアップストーリー~
いつも思うことがある。

龍也先輩はあたしなんかの何が良くて付き合っているんだろう。

呼び出されるといつも言われる事。『どうしてあなたなの?』
あたしは龍也先輩には不釣合いだって、誰もが思っているんだと思う。

あたしがもっと美人で、頭も良くて、誰からも賛美されるような女性だったら龍也先輩の彼女として認めてもらえるのかもしれないね。

あたしが呼び出されるたびに飛んできてくれる龍也先輩。

あれだけ先輩に心配をかけておいて、何度も無防備だとか気を付けろとか言われていたのに、バカなあたしは自分の不注意で先輩を最悪の形で裏切る事になってしまった。

こんなあたしは先輩の傍にいちゃダメなのかもしれない。

いつだって先輩に護ってもらってばかりで、何も先輩のためにできる事がない。

先輩に心配ばかりかけて、おまけにこんな最悪な形で先輩を傷つける事になってしまった。



あたし、先輩の傍にいても何も出来ない。

それどころか迷惑ばかりかけている。

お願い。そんなに優しくしないで…

こんなバカなあたしはあなたに優しくしてもらう資格なんてないの。

やさしく啄む唇から龍也先輩の想いが流れ込んでくる。

聖良…好きだよ…

その想いを受け止めるだけの資格は今のあたしには無いね。


どんなに好きでもそれだけじゃ駄目なこともあるんだってわかった。

やっと止まった涙がもう一度流れ出す。

あたし…わかったの

あなたのためにできるたった一つの事。


たぶんこれがあたしの選ぶべき道なんだと思う。


もう、これ以上あたしに優しくしないで…。


先輩に相応しいもっと綺麗で頭のいい女性を選んで…。




唇が離れた一瞬に静かに告げる。




「龍也先輩…もう、おしまいにしましょう。」





< 82 / 383 >

この作品をシェア

pagetop