初恋~俺が幸せにしてみせる~
☆★48★☆
俺の迷いは増していった

相談する相手も居ない

何度も空を見上げて
北川さんに問いかけた

俺はどうすればいいのか

空は昼間でも夜でも
何も答えてはくれない

北川さんは俺には何も
伝えてはくれなかった

俺の求める事に関しては何も残してはくれない

でも言っていた

千穂を幸せにするのは
間違いなく俺だって事

自分は千穂を幸せに
してやれなかったって

だけど俺の目には千穂は幸せそうに見えていた

千穂が笑っている姿が
幸せそうだったのを
俺はずっと見守ってきた

そうだ…

そうだったんだ…

千穂を笑顔にする事が
俺の中では千穂の幸せになるんじゃないだろうか

幸せにするって事が
どんな事か悩むよりも
千穂の笑顔を見たいと
俺が願い、努力をして
千穂が笑顔でそこに
居てくれたらそれでいい

千穂が幸せなら俺が
幸せになれるんだ

千穂が俺の隣で笑って
居てくれたらいい

千穂を笑顔にするのは
今は俺なんだ

北川さんの代わりは
出来ないけれど
俺なりの愛し方で
千穂を笑顔にしたい

悩んでいる暇はない

チャンスは今しかない

ようやくたどり着いた

自分の求めていた答えに

北川さんが示してくれたその答えに気付けた
< 300 / 324 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop