鬼 鴉【総集編】


「……ウチの島国、刃物を持てる人種が決まっているんだよ」


少し嫌そうな表情を浮かべ、銃佐ェ門は説明を始める。


「侍に武芸者……、後は博徒くらいだからナ」


異国の文化を知っている銃佐ェ門には、日本の諸事情がわかっていた。


そもそも、敵になりうる異民族のいない島国の民である。

戦える人種と、戦えない人種に分けた結果でもあった。


特殊な職業の人種も存在するのだが、ソレは侍に追随するモノである。


ただ、闘兵衛の存在は、特殊ではなく、異端ともいえるのだった。



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