討竜の剣
連中に付き合っていたら朝まで騒ぎは収まらない。

適度に酔いつぶれたのを見計らって、俺達は酒場を抜け出した。

…おかしな話の流れになってしまったせいで、ナハトとの距離をとりかねる。

ぎこちなく二人並んで歩く。

しかし。

「いい…仲間…」

ナハトが小さく呟いた。

「ああ」

それに関しては異論はない。

ガサツで自分勝手で、だけど気の置けない仲間だ。

「私は…ドーラに誇りを持っている…決して他の民族に…劣っているとは思わない…だけど…」

微かに。

ナハトはまた笑顔を見せた。

「アキラの仲間達は…羨ましいと思う…この街になら…火の民になら…生まれても良かったかもしれない…」

「…そうか」

知らず俺も頬が緩む。

誰でもない、ナハトにファイアルの民族を誉めてもらえた事が嬉しかった。

< 74 / 159 >

この作品をシェア

pagetop