討竜の剣
甲竜を見据えながら、ナハトが言う。

「落ち着いて…アキラ…その剣に加工が施されている事…忘れてる」

「え…」

そうだった。

この剣には牙竜の牙が取り付けられていたんだった。

甲殻系の魔物に対抗する為に付けられた、鋸状の刃。

まさに甲竜のような魔物に対抗する為に付けられた刃だ。

…甲竜がゆっくりと向きを変え、俺達に迫ってくる。

唯一俺達か勝っているといえば、甲竜は動きが鈍重だという事だ。

こちらは素早い動きで甲竜を翻弄する事ができる。

「私が隙を作る…アキラは…その剣で…」

ナハトが魔法を行使した。

瞬時にして目の前の砂が盛り上がり、巨大な人型が出現する。

ゴーレム。

そしてその手に構えられた巨大な大砲。

「竜滅砲…発射…!」

ナハトの指示によって、竜滅砲が発射される!

あの巨体、あの鈍重さだ。

回避も防御もできず、甲竜はまともに竜滅砲を食らった!

食らった筈なのに…。

「う…そ…」

無表情ながらも、ナハトが目を見張る。

爆煙の中、甲竜は何事もなかったかのように歩み出て。

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