背伸びKISS
駐車場には人がいなくて、真っ暗闇にあたしと篤弥の足音だけが響く。
ふと、篤弥の足が止まって、あたしも同じように足を止める。
「……なんで、あの場所から離れた?」
恐ろしい程、低い声に肩がびくっと上がる。
声だけでもわかる。
……篤弥が、これまでにないくらい怒っているのが。
篤弥の凍てつくような瞳に、思わず視線を地面に外した。
「ごめ…なさい…」
地面と睨み合いっこして、ぼそっと呟いた。
瞼に溜まった涙で視界が霞む。
零れ落ちそうになる涙を目を見開いて堪えた。