レオと私の14年

レオと私と柱の傷

レオが私たちの家族になったばかりのころ


アナタがまだ、ほんの子供だったころ

アナタはやんちゃ坊主で


ちょっと目を離すと

どこかで悪さしでかすから


ケージから出して遊ぶ時は

茶の間がアナタの遊び場


茶の間の戸を締め切って

アナタを閉じ込めて…


なのに、アナタときたら

柱や戸を引っかきまわして


怒られてばかり


古いわが家の柱や戸は

いつの間にかアナタの爪痕で傷だらけ


背の低い

アナタがつけた爪痕は

どれもみんな

私たちの膝より低い位置


どんなに怒っても

何度も怒っても

懲りずに繰り返してたね


だけど、今でも不思議なのは

新築した、新しい家には

一切爪を立てなかったコト


きっと…

古い家には

もう

アナタが残した爪痕はないのが切ない
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