クライシス
『由香、今どこ?』
「え、梅田やけど」
『じゃあ飯食いに行こうや。俺も今大阪やねん』
「え?いつ帰ってきたん?」
由香が驚く。
『ちょっと仕事でな。今から梅田行くわ』
「え、無理やわ」
『なんで?』
「今から会社の人らと飲み会やねん」
その言葉に雄介が黙った。
「て言うか、急に何なん?どうしてたんよ、今まで」
「うん、まあ。仕事でな」
雄介が口ごもる。
「明日は?明日は休みやし、明日やったらあかんの?」
「明日はなあ、ちょっとなあ……」
口が重い雄介に由香は少し胸騒ぎを覚えた。
『じゃあさ、じゃあ、会社の人らとの飲み会が終わったら、来てくれへんか?いつもの所で待ってるわ』
雄介がそう言う。
「え?雄介、どうしたんよ」
『とりあえず、後で』
雄介はそのまま電話を切った。

ダイニングバーは人でごった返しであった。クリスマスイブと明日からの休みが重なって人が多かった。
由香の会社の人達は騒いでいる。だが由香は騒げ無かった。
雄介の様子がおかしい。何か思い詰めた感じであった。由香は何か嫌な予感がしていた。
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