クライシス
「そんなん言うんやったら井上さんも怪しいや無いっスか」
 雄介がむくれて言う。
「そう、で、俺ら捜査本部の人間はいの一番に取り調べを受けた」
「あ、そうなんスか」
「うん、せやから質問させて貰うな」
「……どうぞ」
 雄介は投げやりに答える。なんで俺まで疑われるんだ?そう思っていると井上が質問をする。
「まずは、君は彼女おるか?」
「はい。……って、なんスか、その質問は!」
「まあまあ……」
 井上が笑う。
「で、その彼女の電話番号は?」
 井上の質問に雄介が止まる。
 電話番号?ちょっと待て何番だ? いつも携帯のアドレスから掛けるから覚えて無い。あれ? 雄介は焦った。
 井上は真顔で雄介を見つめる。
「え?あの……」
 雄介があたふたすると井上がニヤリと笑った。
「OK!」
 井上が突然言う。
「え?」
「大丈夫。君はシロや」
「はい?」
「通常、携帯番号とかは覚えて無い。君の反応が通常や」
 その言葉に雄介は目をパチクリとさせた。
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