クライシス
長官が笑った。


「違うよ、大丈夫!その事じゃ無いが・・・一応その事は君の上司に報告しておこう」


しまった・・・薮蛇だ・・・


科捜研の所長が冷や汗をかいている。


「それより、市橋くん・・・君は前に大阪府警であった殺人事件を覚えているかね?」


長官の質問に雄介はギクッとした。


その件か・・・


「は・・・はあ」


「君は大阪府警に電話をして・・・白骨体を見せて欲しい・・・そう言ったね?」


「はい・・・」


雄介の手に汗が滲んでいた。


「何故かね?」


長官は真っすぐ雄介の目を見る。


雄介は観念した。


「フュージョンウイルスと言うウイルスが付着している恐れが有ったからっス・・・」


「何故分かった?」


雄介は考えた。何故・・・?難しいな・・・


「あの・・・そうっスね・・・あ、長官は趣味は何ですか?」


突然の雄介の質問に全員が目を丸くした。


「・・・君は何を言ってるのかね?!」


科捜研の所長が焦った顔をして言う。


長官はそれを手で制した。


「趣味・・・か?絵を見る事かな?」


流石は長官に成る人は度量が違う・・・


雄介は思った。


「なんの絵が好きなんスか? 」
< 60 / 274 >

この作品をシェア

pagetop