私だけのスーパーマン
『分かってるよ。
俺の告白、断るんだろ。
別に…いいんだ。
結果は目に見えてたから。
だってその寂しいとか涙のその奥には好きだってキモチ、見えてたから。
多分…お前の奥寺に対するキモチは好きじゃ表しきれないんだろうな。
好きでもなく、
大好きでもなく、
アイツのこと…愛してるんだろ…』
語尾が震えていた。
タカ…
私、何も知らなかった。
タカが私のこと、よく見てるってことも
心配してくれてることも、知らなかった。
あんた…最高にいいヤツだよ。
『でも…お願い。
もう少しだけ…このままでいさせて。
俺の8年間の片思いに終止符を打つ、最後の決心ができるまで…もう少し、このままでいさせて。』
私はゆっくりとうなずいた。
でも、手は背中には回さない。
それが私なりのタカへのありがとうなんだ。