スカーレットの雪
……………
「緋那!あんたまた遅刻するよっ!」
バサッと毛布がはがれると、ひんやりした空気があたしを包んだ。
目をあけると目の前にはお母さん。え?今、どこ?
「早く支度しなさいよ。今日は一段と冷えてるから、雪が降るかもねぇ」
シャッとお母さんがカーテンを開ける。窓はひんやりと冷たそうで、それは確かな既見感。
「…お母さん」
「ん?何ぼーっとしてるの?奏多君もう来てるんじゃない?」
…奏ちゃん?
「だって、奏ちゃん…」
眉間にしわを寄せたあたしを、お母さんが不思議そうに見た。
「何?」
あれは、全部夢?
悪い夢なの?
でも、この感じは何?
「…今日、何日?」
いよいよ不思議そうな顔でお母さんが言った。なぁに、まだ寝惚けてるの?
「12月23日でしょ?祝日なのに学校だって、昨日ぼやいてたじゃない」
…12月23日。
信じられない。
あたしは今、『今日』の振り出しに戻ってる。