:・物理的な魔法・:


指を口に入れ、
音を出す。


記者達が
ざわめいた。


赤、ピンク、
青、水色、きみどり、

それぞれの色が
天に昇っていく。



-なにかでてきたぞ!!-


その声とともに


雪が、降ってきた。

その後には、雨。

その後には、光。

その後には、葉。

その後には、花びら。



そして、
近藤剛が降りてきた。


魔法が終わったのだろう。



「いかがでしたでしょうか?」


山田秀が言う。



その瞬間、
ワッと歓声と拍手があがった。


3人はにっこり笑い、


「では、
この度は僕達の
研究発表にお集まりいただき、
大変ありがとうございました。」


3人は頭を下げる。


そして、
車の方へ歩いていった。


記者達は
ハっと思い出したかのように
写真をとり続けていた。

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