:・物理的な魔法・:
それは、
この世のものと
思えない光景だった…。
映画や漫画でよくみる場面が
目の前にあるのである。
記者達は
カメラを構えたはいいものの、
目の前で起こっている事実が認められず
動きが止まってしまっている。
「どうですか?
こんな魔法の発生のさせ方、
見たことも想像したこともないでしょう?」
田中優が得意気に言う。
そうなのだ。
その、魔法の発生のさせ方にも
ビックリなのだ。
少年が口笛を吹く。
普通の口笛の音色ではない。
透き通った少し高めの音だ。
そうしたらどうだろう!!
少年達それぞれが
宙に浮いたのだ!!
目を疑う光景だ!!
「こんなかんじです。
どうですか、皆さん。
ビックリしましたか?」
その問いに
記者達は僅かに頷くしかできなかった。
「そして、見ていてわかったはずです。
音のだし方を覚えれば
誰でも魔法を操れるということを!」
記者達から
拍手が起こった。
いくら大人になろうと
魔法への憧れは
あったのだろう。
「では最後に、
この3人の中でも
近藤剛しか習得できていない
大技をお見せします。」
近藤剛が前にでる。