最初で最後の手紙





だからあたしも言うよ…


奏をお兄ちゃんじゃなくて、
一人の男の人として



「好きだよ…。」


今、言える
「好き」は、照れたりなんかしないよ。


だって、、、

本当に


「好きだから……」


ひゅー
あたしがそう呟くと風が吹いた。


「奏?………好き!」


あたしは、身を乗り出して言った。




何で奏がいるうちに言えなかったんだろう…


あたしは、座り込んで俯いた。


涙が手に落ちる。







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