最初で最後の手紙




「初音チャン。あんなこと思ってたんだね。」

「はぁ?」

「あたしばかり可哀相だと思ってた……あたし、自己中だった。死んだ方がいいよ」

「何考えてんだよ!!」

「バイバイ。ありがとう、奏…」

「明音っ!!!」



あたしは、目をつぶり、少し前進して、前へ倒れ込む。


まるでスローモーションかのようにゆっくりに感じた。


いつまで経ってもおちない体。



目をゆっくりと開ける。







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