最初で最後の手紙
目を開けると奏があたしを抱きしめていた。
「……馬鹿な事考えるなよ…」
「……ぅっえーん……」
あたしは、子供のように泣いた。
「お前が死ぬことねーんだからさぁ…」
奏は、あたしを強く抱きしめる。
「二度と死ぬなんて考えんなよ……」
「……」
「俺より先に死なないで……」
あたしは、泣くことしか出来なかった。
「気が済むまで泣いてろよ」
あたしは、奏の胸で泣いていた。
しばらく時間が経つ。
あたしは、奏から離れる。
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