最初で最後の手紙
「いや、前の髪型だったら、帽子から髪の毛出るはずでしょ?でも全く出てなかったんだよね……」
「あのね、明音。。。」
「何???」
「お兄ちゃん病気なの。」
は?病気?
「えっ???」
「もう、治らないんだって。今まで黙っててごめんね。」
「……嘘でしょ?」
「こんなこと嘘つかないよ…。」
急な報告。
あたしの頭の中は、真っ白になった。
ただのイメチェンじゃないじゃん。
あたしは、ふと自殺しようとした時の奏の言葉を思い出した。
《俺より先に死ぬなよ………》
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