青春の蒼いカケラ
哀愁入院編
精神病院へ行き緊急入院させてくれと頼んだ。夜中の十二時を回ってた。2時間またされたなおとは、頭に来てポスターやお知らせなどに火をつけた。もう、やけくそだった。すぐ事務員が来て火を消した。看護人が集まった。なおとは抵抗しなかった。警察が来た覆面パトカーで市野井警察署へ連れて行かれた。警察の人は何も言わなかった。カップラーメンが出てきた
「俺らは、こんなものしかたべてないんだからな、まあくえ」刑事が言った
「どうもです」
カップラーメンを食べ始めた。美味しかった。なおとはやるせなかった。ああ俺のせいで死んじまったか・・・・・
病院から連絡が入った。引き取るとの事だった。覆面パトカーで病院まで行った。独房だった。事情も何も聞かれなかった。鉄格子のなかだった。独房のベッドは、空気マットだった。コードが付いていた。うまくコードをはずして鉄格子にくくりつけた。首吊りをした。気を失った。巡回の看護士が見つけた。どうやら生き返ったみたいだ。3~4日して。転医する事に決まった。世田谷区の病院だ。都竹松沢病院だ。行きは僕の小遣いで、タクシーで行く事になった。両サイドガードされた。また保護室に入った。保護室は、厚い扉でできていた。後ろ蹴りでけっても、わめいても、看護士はこなかった。時計もはずされていて何時かわからなかった。とても空しかった。朝、扉があいた。
「食事だよ」。
食パン二枚とみかんとパックの牛乳だった。美味しかった。でも絶望的だった。毎朝回診が来る、
「どうですか」先生が言った
「おちつきません」
「もうしばらくいるようだね」
「はい」
はるおちゃんは、アパートを引き払ったらしい。二週間して大部屋へ移った。ロッカーまであった。病棟は快適だった。食事も二食の中から選ばれた、タバコは好きなだけ吸えた、ダイエットコーラも飲めた、テレビも二台有った。でも外には一歩も出れなかった。気のいい仲間が沢山出来た。いつの間にか、福祉に戻っていた。病院内での小遣いは、三万六千円との事だった。二~三日してから、さわとうさんが入ってきた。すみよし会の人だった。年配の人だった。ほほに傷があった。喧嘩でつけたらしい。気のいい人だった。入ったばかりなのでタバコに困ってた。一箱あげたら喜んでいた。
「井上さん、わるいな」
さわとうが、言った。
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