ILLICIT LOVE〜恋するタイミング〜
彼の家を後にしたとたん、滝のように涙があふれ出た。
そういえば、私はトモシがどこに住んでるのか知らなかった。
こんなところで再会するとは思いもよらないわけで。
ずっと心のどこかで恐れていた、彼の奥さんにも会ってしまった。
何も知らない奥さんについて行って、スカートまで洗ってもらうなんて、
私、ホントバカみたいじゃん…。
湿り気のあるスカートをぎゅっと握りしめると、さっきのトモシの言葉が頭に浮かんだ。
“いや…。ちょっと知り合いに似てるかなって思ったんだけど違った”
私のこと、あんなふうに言うなんてちょっとひどくない…?