ILLICIT LOVE〜恋するタイミング〜

トモシとの最後は確かに最悪だったけど、


あれだけ親しくしていただけにこう不実な態度を見せられると、急にさみしく惨めになった。


私達が一緒に過ごした時間って何だったんだろうと、改めて思う。




やっぱりトモシにとって、私はその程度の女だったんだね…。



そりゃ、奥さんの手前どう説明したらいいかわからなかったかもしれないけど、


それにしたって、もっと他に言い方があるじゃん…。




トモシと一緒に過ごした時間が走馬灯のように頭の中を駆け巡る。



今更だけど、トモシとはホントに終わったんだという思いが私の胸を切り裂いた。






帰りの電車の中。


今こそトモシとのつながりを断ち切る絶好のチャンスだろうと思った私は、


携帯電話に登録してあった彼のアドレスを迷わず削除していた。
< 196 / 261 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop