ILLICIT LOVE〜恋するタイミング〜
家に帰ると、電話機の留守電のランプが点滅していた。
再生ボタンを押すと、聞き覚えのある声が聞こえてきた。
〈あっ、マユコさん…?すみません、ミソノです…。先ほど父から聞いたんですが、今日は父が何か失礼を言ったみたいですみませんでした…。老人のたわごとと思ってあまり気にしないでくださいね…。あ…、2次会幹事の話ですけど、ダメだったらはっきり言ってくれていいんですよ…?私別に気に…〉
伝言はそこで切れていた。
私は録音内容を消去すると、
サキさんにもらった2次会の招待客リストを探し出し、それに目を通してみた。
そこにはパソコンで書かれたたくさんの人の名前と住所がきれいに印刷されていた。
サキさんは、一体どんな気持ちでこれを作ったんだろう…。