ILLICIT LOVE〜恋するタイミング〜

袋を手に取り中を覗くと、


そこには〔本望万優子様〕と印刷された封筒と小さな布製の箱が入っていた。




「なんかね、会場の人が今朝入り口の前に置いてあったのを見つけたんだって…。劇団の誰かへの差し入れじゃないかって言うから袋の中を覗いてみたんだけど、そしたらあなた宛の手紙が入ってるでしょ…?」


「…ですね」


「開けてみたら…?」


「はあ…」




言われるまま封筒を開けてみると、中には


〔芝居の中で、僕は君に「結婚してください」って言ってるけど、あれは演技ではなく僕の心からの気持ちです。浜崎潮〕


とやはりパソコンで書かれた手紙が入っていた。




「何…?これってもしかして、ウシオくんからのプロポーズ…?!」




私の横で手紙を覗きこんでいたガンさんの友達が楽しそうに叫んだ。




「ねえ、そっちの箱は…?!」




布製の箱を開けると、小さなダイヤモンドがついた、キラキラした指輪が入っていた。


どう見ても婚約指輪にしか見えない。




「すごーい!!やっぱりそうだ…!」




「……」
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