暖めますか?【短編】
肩を落として戻って来た先輩。
そそくさと俺の方にやって来て、机の上にドカっと2人分の弁当を置く…。
駄目だったのだろうか?
「拓海くぅ〜ん……。」
俺の前に立つや、気持ちの悪い甘ったるい声を出す。
女性に言われたら嬉しいのに、先輩が言うと気持ち悪さしか残らない…。
やっぱり負け戦だったか…
そう思った直後だった。
「な〜んちって!!ジャジャーン!チョコ貰いました!」
「え?」
そう言って嬉しそうに、綺麗にラッピングされたチョコを俺の前に出し、見せびらかす。
先輩は舞い上がって、訳の分からない踊りを披露する始末。
そっか…知美ちゃんも先輩の事気に入ったんだな…
悔しいけど2人を祝福しよう…
「先輩!おめでとうございます。」
「おう!」
喜びの舞?を踊り続ける先輩に、悔しさを滲ませながらも賛辞を送る。